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ふくいちライブカメラを指さししたのは私です。
■ まず始めに私がここに声明を出す理由を述べさせてください。
私は当該行為の後、自らが起こした行為によって、 いずれ自分が特定されることで、自分の所属していた会社に迷惑がかかる可能性について危惧しておりました。
(私は既に会社を退社しております)
会社として不始末を起こしたという強引な解釈で元請け会社から何らかの制裁措置が加わるとしたら私には社長を始め諸先輩方、同僚の皆さんに対して弁解の余地はありません。
私が当該行為が会社とは関係のない私の独断によるものだということを公の場で釈明することは無意味な制裁を少しでも防ぐ効果を期待してのことです。
ただし東京電力さんの方針を確認せずに私が完全に身元を明かすと、制裁を加える口実を作るだけになってしまうので、名前や所属を明かさず動画で確認できる部位と同じ顔の一部のみ明かしております。
全く名乗り出なければ特定されないのだからこのようなページを作らない方が良いかもしれません。
しかし失礼ながら私は会見での東京電力さん、政府のご返答にいささか疑問がありまして、本当は特定されているか、あるいは近いうちに特定される可能性はあるのでは思っております。
記者会見では東京電力さんでは特定に至らず、 調査も行わないとのことでしたが、
私は自分の出勤予定のない日に他の方の出勤時間とずらして入所し、線量計を借り、当該行為の後まもなくこれを返却しておりまして、
入退所の時間と被曝線量は個人番号とともに記録されているので、これらの情報を照らし合わせれば割と簡単に、かなり高い疑いが自分にかかるだろうと予想しておりました。
8/29の会見で園田政務官は調査する予定はあるとおっしゃいましたが、それは例えば万が一私がテロリストであった場合大変だからでしょうか。
であるならば余計に特定は済んでいると考えるのが妥当かと本心では思っています。
その場合特に発表なく会社に制裁が加わる可能性もあるので、特定は仮定ではありますが過度な制裁は無意味であることを先に訴えたいと思いました。
今回の私の行動は私個人による独断です。 私の所属した会社とは何の関係もありません。
私は社長、先輩方や同僚に隠し続けていたのであり、 従って誰一人として私の行為を事前に知ってい た方はいません。
事故後の求人にたまたま応募したような私の、つまりそれまで会社と何の関係もない者の、こうした突発的な逸脱は会社が防ぐことはできません。
東京電力さん、並びに元請け会社さんには、何卒この点をご理解いただき、私の行為とは全く関係ない会社に対しては、
いかなる制裁も加えなさいませぬよう、また委託するはずだった仕事を委託しないなどの無意味な措置もなさいませぬよう、
どうか寛大なる対応をお願い申し上げます。
もし特に制裁が行われない旨が公式に表明されましたら、より詳しい調査のために私は身元や当日までの詳しい行動について明かします。
また、実は既に特定できていることが発表された場合も同様です。
労働環境も雇用状況もセキュリティも万全で誰もテロを起こさないし起こせないと断言できるなら調査自体必要ないかもしれませんが。
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■東京電力さん、及び政府の方を指さした意図と要望
東京電力さん及び政府の方々におかれましては、下請け会社への業務委託、全ての作業員の雇用状況の把握について現状の具体的な是正を望みます。
既に多く報道されております通り、 原発で働く人の中にはアウトローな領域とされる方々により手配された、止むに止まれぬ事情の方々が少なからずおられ、
不当あるいは厳しい雇用条件の元、それを元請けに偽装しながら働いておられるという問題があります。
ハローワークに求人を出している会社でさえ、労働者の本当の契約先の実在を元請け会社が知らないということもあります。
過度な多重下請けは低賃金や保険未加入、 あるいは契約書を書いてもらえないといった待遇の問題として現れることは報道されるとおりだと思います。
加えまして瑣末ながら私の体験した事例を申し上げます。
私は滞在先の旅館において、同室のメンバーの勤務時間が昼夜バラバラだったこともあり、 深夜勤務の予定があるにも関わらず日中なかなか寝付けない日が何日かありました。
作業員は作業前に必ずその日の健康状態を規定の用紙に記入し提出します。 私は正直に4時間と書きましたが、目を離した隙に先輩に6時間と書き換えられました。
健康管理のできない作業員がいては会社の体裁上まずいという判断の上でのことかと思います。
また、現場で仕事をする時間が規定のもので あっても、新人の面倒や諸手続きを作業員が兼任し膨大な雑務に追われ1,2時間という少ない睡眠時間で仕事についたり車を運転するという事例もあります。
下請け企業が仕事を得るために競争すること、また少々の無理をしてもアピールすることで 元請け会社は低コストで高効率の仕事が得られますが、
その構造の性質上小さな無理や弊害は上に報告されません。
随所でしわ寄せられるいくつかの弊害は非常時 においていつか重大な事故につながりかねないと危惧しています。
仮にこうした問題を会見で指摘されても東京電力さんとしては「調査します。」あるいは「そういうことのないよう協力会社にはお願いします。」としか言いようがないかもしれません。
そしてたいした報告は上がってこないでしょう。
多重に業務を委託した分だけ、都合の悪い部分を隠した報告が上がるのです。
こうした状況は正直に報告しない下請けばかりが悪いのではありません。
私は作業員個人や一協力会社に責任を問えば無くなる話だとは思えません。
締め付けを厳しくしても、安全対策にはつながりません。これは 私たちがJR福知山線の脱線事故から学ばなければならないことです。
弱い立場に対しては、仕事のための無理を隠さねばならない厳しさから解放すべきです。
多くの人のためにこの大事故を収束させねばならないという使命感だけでも大変ですから、下請けへ会社の社員には低待遇や雇用不安をプレッシャーとして課してはならない思います。
私はこの問題は雇用のシステム全体の問題として包括的に解決にあたるべきと考えております。
全員まとめて東京電力さんで雇いあげて欲しいところですが、どうしても無理だというなら、
せめて全作業員の契約状況を書面で完全に把握してはいかがでしょうか(私は契約書は交わしていませんでした)。
そこに適正な賃金と保険が保障されているか。
そしてゆとりある待機人員の確保がなされているか作業シフトと人数と休日を把握してはいかがでしょうか。
本来協力会社に業務を委託するのは自社でできない専門性の高い業務を任せるためであり、管理業務を投げて責任から逃れるためではなかろうかと存じます。
事故は未だ予断は許さぬものの想定しうる最大限の危機を辛うじて免れている状態と理解しております。
管理業務や労働者のケアの不徹底が招くヒューマンエラーを防ぐことはこうした事故現場においては大事だと思います。
現場には全国から届けられた子供に書かせた寄せ書きの応援メッセージが、色紙や旗が、FAXやメールのコピーが、千羽鶴が、たくさん飾られています。
そうしたたくさんの声が「残酷な自己犠牲を強いる声」になってしまわぬよう、是非とも考えて欲しいところです。
また私の行為が誰にも咎められずに済んでしまった事実は例えば現状に不満を持つ者が現場に入り何か仕掛けたければいくらでも方法があることを示しています。
この点ばかりはどれだけセキュリティを強化しても厳しく締め上げても同じでしょう。
そうした不満など出ないまともな雇用環境を正す方がはるかに対策として妥当かと存じます。
マスメディアの皆さんには、私個人的には原発の労働状況については引き続き取材、質問していただきたい点です。
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-- 出典 : http://pointatfuku1cam.nobody.jp/
つづき→ http://pointatfuku1cam.nobody.jp/